なにか思い出せる気がするから

思い出せない。結局記憶は記憶だから、現実味のあるものしか頭の中には残っていない。今の心地よい陰気はちょっと強い感受性や想像力が刺激されているだけのことである。私の記憶には特別なものは無い。そもそもみんな無い。世界にはあるものしか無いのである。全てが由来があり証明できる。異端にすらも理由がある。そんなものである。なにかに触発されるくらいが私の限界である。全てが見えたフリがしたい。わからないことがわかりたい。言い訳が欲しいだけである。周りにならえないことにそれらしい理由が欲しいのである。醜いというだけの話である。