詩を書きました
落し物をしました
あたしはそれを探すことはありませんでした
無くたって泣いたりしなかったから
無くたって寂しくならなかったから
無くたって誰も何も言わなかったから
それは、誰かの涙のようで
尊く
美しく
よく見えないものでした
涙はいずれ、消えてなくなってしまうのかな
あたしは、それ以上考えることはありませんでした
涙の落ちた足元はまっくらだから
いいえ、まっくらであってほしかったから
涙を落とした代償は、呪いとなって残り続ける
あたしは今日も足元を探すことはありません